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苔の魅力がいっぱい!苔テラリウムを始めよう

苔といえば、樹齢の長い木や岩などの表面を覆う鮮やかな緑色が思い浮かびます。日本庭園や神社仏閣などでもよく見かけますよね。

 

日本は苔が育ちやすい

1年中一定の湿度がある日本は、苔の生育に適しています。世界には約2万種の苔があるそうですが、そのうちの1,700~1,800種類が日本に生育しているのだそう。湿気のある場所に育つ印象があります。けれども、日当たりのいい場所や道路脇など、色々な場所に育つのだとか。また、屋外だけではなく室内でも育てることができます。

 

趣味として楽しむ人が増えている

サイズが比較的小さくてもその魅力を充分に楽しめる苔。以前ブームになった苔玉(こけだま)は、日本だけではなく海外でも「KOKEDAMA」と呼ばれて人気となっています。

 

その苔玉が進化したのが、苔テラリウムです。この記事では、苔をガラスの器の中に配置して楽しむ苔テラリウムについて紹介します。

 

苔の魅力とは?

様々な条件の場所で育つ生命力の強さと、あざやかな緑色が魅力。日陰に育つ苔は緑が濃くなり、日当たりがいい場所に育つ苔は明るい緑色になるのだそうです。苔を自宅で育てることは、自然の一部を切り取って再現することだという人もいます。

 

苔テラリウムとは?

「テラリウム(terrarium)」は、ガラス容器の中で植物(苔)を育てることです。テラリウムは、多肉植物や小さな観葉植物などを組み合わせて作ります。テラリウムのうち苔を中心にしたものは「苔テラリウム」と呼ばれています。苔テラリウムは、風情あふれる苔庭のような雰囲気があるのが特徴です。

 

※写真は、苔と他の植物を組み合わせた例です。もっと小さなガラス容器に、1種類の苔だけを入れても作れます。

 

苔テラリウムの始め方

材料

ふた付きのガラス容器(口が広いもの)1個

土台に使う土や砂利 適量

苔(ヒノキゴケ、ムチゴケ、コツボゴケ、ホソバオキナゴケなど)1種類

 

道具

はさみ

ピンセット(箸で代用可)

ミクロスパーテル(砂を入れたり微調整する時に使用。ガラス容器に入るサイズの細長いスプーンで代用可)

水やり用の霧吹きまたはスプレーボトル(水をいれておく)

 

手順

作業は、新聞紙などを広げた上で行います。手の汚れが気になる人はビニール手袋を着用しましょう。

1.ミクロスパーテル(スプーン)を使ってガラス容器に土を入れる。土をスプレーで湿らせる。

2.ピンセットを使って苔を入れ、ピンセットで押さえてなじませる。この時、苔を詰め込みすぎないようにする。

3.最後に霧吹きで苔を湿らせ、ガラス容器にふたをする。

 

基本の作り方は、下記の動画を参考にするとわかりやすいです。

超初心者向け!基本の苔テラリウムの作り方

【ヒノキゴケ編】

・苔でつくるテラリウム

苔の周辺に、石を置いたりミニサイズの動物などを置いて演出する方法もあります。

・小さなガラス容器で可愛い動物コケリウムをつくる!

※こちらはふたがないタイプです。

 

苔の入手先は?

苔は、どこで手に入れればいいのでしょうか?屋外で見つけた苔を採取するという方法もありますが、この行為には土地の所有者の許可が必要になります。もちろん自分が所有する土地なら問題ありません。

 

ただ、自然界の中で苔を見つけたとしても、虫が発生したりカビが生えたりなどのトラブルも考えられます。そのため最初は、観賞用・苔テラリウム用として販売されている苔を購入することをおすすめします。苔テラリウム用の苔は、園芸店やインターネット通販(苔の専門店もあり)で販売されています。

 

苔テラリウムにおすすめの苔は?

ヒノキゴケ

ふんわりとした房状で、繊細な印象がある苔です。新芽が次々に出ると元から生えていた苔が茶色くなることがあるので、適度にトリミング(切って形を整えること)するときれいな状態を保つことができます。

 

タマゴケ

山などの湿った岩壁や土壁などに生えていることが多い苔です。湿気を好みますが高温には弱いため、夏は涼しい場所に置きます。

 

ホソバオキナゴケ

ヤマゴケとも呼ばれることがあります。盆栽や苔庭などでよく使われている種類。苔テラリウムで育てると、鮮やかな緑色を保ちやすいのが特徴です。育つと葉がよく伸びるので、適度にトリミングします。

 

コツボゴケ

低地や岩壁などに生えていることが多い苔です。鮮やかな黄緑色をしているので、苔寺リムではアクセントとして使われることが多い苔です。

 

苔テラリウムの手入れ法は?

置き場所に注意する

苔を育てるのに必要なのは、適度な光と水です。真っ暗な場所は避け、玄関やトイレなど直射日光が当たらない場所がおすすめです。目安は、本が読める程度の明るさがある場所です。

 

水やり

ふた付きのガラス容器で粗朶れる場合の水やりは、2〜3週間に1回を目安にします。苔は、葉から水分を吸収するので葉の全体を湿らせるようにスプレーします。

 

換気

1日に1回5分間程度、ふたをとって換気すると良い状態を保つことができます。

 

道具は100均やインターネット通販を利用しても

苔テラリウム用のガラス容器や道具は、自宅にあるもの(ある程度の大きさがあるジャムの空き瓶でも可)が使える他、100円均一などでそろえるのも一つの方法です。

 

・【苔テラリウム】ほぼダイソーのアイテムを使って苔テラリウムを作りました。

 

苔や土などは、インターネット通販が見つけやすいでしょう。苔と土、ガラス容器がセットになったものも販売されています。

 

参考図書

細かな注意点などを知りたい場合は、本を参考にしてみてください。

「はじめての苔テラリウム―失敗しない植え方・育て方・メンテナンスがわかる 」園田 純寛 (成美堂出版)

 

苔テラリウムについて紹介しました。ガラス容器に順番に置いていくだけなので、比較的簡単に作れるのがいいですよね。湿度と置き場所、手入れに気をつけて、色鮮やかな苔の魅力を楽しんでみてくださいね。

 

  • この記事を書いた人

starheart

数年前からフリーランスのライターとして仕事をしながら、アジアや沖縄を旅しています。旅先では、市場めぐりや食べ歩きを楽しんだり、自然のある場所に出かけたりすることが多いです。お菓子作りが趣味で、素朴な焼き菓子をよく作ります。生活の中でちょっとした工夫をすることも好きです。

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