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シニアの健康へのお金のかけ方は?

人生100年時代と聞いた時、どのようなことを思い浮かべますか?多くの人は、健康なままで長生きしたい、これからも自立した日常生活を送り続けたいと考えるのではないでしょうか?健康維持を意識して、ウォーキングや簡単なエクササイズを習慣にしている人も多いでしょう。水泳やジョギングを続けている、ジムに通って筋トレに励んでいるという人もいるかもしれません。

 

平均寿命は伸びたけれど、健康寿命は短くなっている

 2020年7月に厚生労働省が2019年の平均寿命を発表しています。そのデータによると、男性は80代前半、女性は80代後半で、徐々に伸び続けていることがわかっています。この勢いだと近いうちに90歳に届きそうなほど。明治時代の日本人の平均寿命が40代前半、50歳を超えたのが1940年代後半だったことを考えると、飛躍的に伸びているのです。

 

ただ、平均寿命が伸びた反面「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義される健康寿命については、平均寿命よりも短くなっているのが気になるところです。男性は約9年、女性は約12年、日常生活を自立して送れる期間が短くなっているのだそう。これは、健康上の問題で支援や介護を必要とする期間が9~12年あるということ。

 

健康維持については、色々気になることが多いですよね。この記事では、実際のシニアの健康に対する意識や健康へのお金のかけ方について紹介します。最近は、お金をかけずに健康を維持したいと考える人が多いようですよ!

 

健康を意識する人が増えている

2020年に、60歳以上の男女1,000人を対象に行われたアンケートによると、「健康」を大切にしていると答えた人が約84%と一番多く、「お金」や「子どもと孫」、「パートナー」「趣味」という結果が、それに続きました。「食事・お酒」と答えた人もおり、食生活に気を使いながらお酒も楽しむことで、心身の健康を保てるように意識していることがわかります。

 

「健康」が一番になった結果を見て、納得できるという人は多いかもしれません。健康だからこそお金を有効に使えるし、子どもや孫と一緒に過ごせます。また、健康だからこそパートナーと行動できるし楽しい時間を過ごせるのです。趣味を楽しむためにも健康は大切な要素のひとつですよね。

 

健康に気を使っているシニアが多い

日頃から「やや健康に気を使っている」また「とても気を使っている」と答えたシニアは、男性で約85%、女性で約88%でした。この結果からも、自分自身の健康への興味や意識が高いシニアが多いことがわかります。

 

健康に気を使うようになったきっかけは?

健康に気を使っている人にきっかけを質問したところ「病気やケガをしたこと」また「健康診断の結果を見て」という人が40%前後いました。何らかのきっかけがあって、自分自身の健康を見直す機会があったという人は、意外にも多いのかもしれませんね。

 

シニアが健康に使う金額は?

シニアへの質問で「1ヶ月間に健康のために使う金額」を質問したところ「1,000円未満」の答えが一番多いという結果が出ました。2015年以前は「7,000円以上」と答える人も比較的いたようですが、年々減少傾向が見られ2020年の回答ではかなり少なくなっています。健康のために「お金を使っていない・使わない」という回答も目立ちました。

 

シニアは健康に対する意識が高いけれど、できるだけお金をかけずに健康を維持したいと考えていることがわかります。健康は、お金をかけなくても日々の運動や食事、生活習慣などで維持できるものと考える人が多いのでしょう。

 

シニアはどのような運動をしている?

シニアが取り入れている運動法で多かったのが「ウォーキング」で66%。「ストレッチ」が30%、「筋トレ」が26%という結果でした。この傾向には、近年大きな変化がないことから、気軽にできて日々続けやすい運動を選ぶシニアが多いことが伝わってきます。ウォーキングやストレッチ、筋トレは、お金をかけずにマイペースで続けられることも影響していそうですね。

 

健康がお金に与える影響とは?

病気になると、医療費がかかりますよね。例えば、糖尿病や高血圧症、脂質異常症で薬を飲む治療が必要になると、月々5,000円前後かかるようです。長期的になると、出費が負担になることもあるでしょう。病状が進み入院や手術などになれば、予想以上に医療費がかかることもあります。健康でいることは、経済にも大きな影響を与えることなのです。

 

公営のジムや健康教室を利用してみよう!

シニアが実践する健康法として多かったのが、ウォーキングやストレッチ、筋トレでした。筋トレを本格的にやってみたいと考えた時、ジムを利用してみたいと考える人も多いかと思います。

 

民間のジムだと、入会金や毎月の会費が大きな出費となりそうですが、公営のジムなら、入会金や毎月の会費などがなく、その時払いで数百円というところが多いようです。運動を全くしていなかった人が、いきなり筋トレマシンで体を鍛えるのは少し無理がありますが、自宅で筋トレを続けてきたという人なら利用してみるのもひとつの方法です。

また、公民館や健康作りのサポートセンターなどが主催する運動教室に参加するのもおすすめの方法です。多くの教室では、ストレッチや体を柔軟にする体操、筋肉や骨を丈夫にする体操などを講師の指導を受けながら行うことができます。ストレッチや体操を習慣化できないという人は、このような運動教室に定期的に参加するのもおすすめの方法です。

 

運動教室や健康教室は、参加ごとの支払いで数百円。事前の申込みが必要なことが多いので、市町村の広報やチラシなどでチェックしてみてください。

 

シニアの健康へのお金のかけ方について紹介しました。健康って不思議なもので、健康なうちはその価値がわかりにくいんですよね。運動の他にも、食事や睡眠に気を付けることも大切です。日々の積み重ねで健康寿命を伸ばしていきましょう!

 

 

  • この記事を書いた人

starheart

数年前からフリーランスのライターとして仕事をしながら、アジアや沖縄を旅しています。旅先では、市場めぐりや食べ歩きを楽しんだり、自然のある場所に出かけたりすることが多いです。お菓子作りが趣味で、素朴な焼き菓子をよく作ります。生活の中でちょっとした工夫をすることも好きです。

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