健康情報

家族全員の幸せに、食物繊維で腸育【医師監修】

健美腸ドクターとして知られる小林メディカルクリニック東京院長の小林暁子医師に、腸内環境を整える価値について教えてもらいました。腸からできること、今日から始めましょ♪


腸育を始めるのに遅いということはありませんが、お子さんがいるご家庭なら、小さいころから腸内環境のケアをお勧めします。お子さんの食事は親御さんが内容を考えて与えていると思うのですが、成長とともに学校や塾に行き、外食の機会や、勉強や友達関係などのストレスも増えますよね。社会人になればなおさらです。腸は全身の健康とメンタルにつながる体の要所。良い状態の腸内フローラは、将来にわたってお子さんの人生を支えてくれます。また、腸育は食事が中心なので、家族みんなで取り組む方が圧倒的に効率がいいです。忙しい時などに、菓子パンなどで一瞬の空腹を満たしても、腸内細菌にとっての食事にはなりません。でも、やむを得ない時もありますよね。そんな時は、サプリメントで不足しがちな食物繊維を補うと食事内容を気にするストレスが少しラクになりますので、上手にご活用されたらいいと思います。

腸内細菌メンバーは10歳までに決まる

大人が食べ物で摂取する善玉菌は、基本的に腸内にとどまらずに排泄されます。個々の腸内に生涯ずっと棲み続けられる腸内細菌は、生まれて最初の1年でほぼ決定し、10歳までにメンバーを確定します。産道で母親の腸内細菌を受け継ぎ、子ども時代に生活環境や離乳食を通じ体内に入り込んだ腸内細菌だけを、体が「敵ではない」と認識し、その他の菌は免疫の働きで排除されます。母親から受け継ぐ腸内細菌の中でビフィズス菌は最も重要で、母乳に含まれるオリゴ糖を糧に赤ちゃんの腸内で爆発的に繁殖し、防御力を高めます。成長に伴い他の細菌が増殖するにつれ減少してもなお、ビフィズス菌は大腸を守る善玉菌の中心であり続けます。つまり、いま私たちの腸内を守っているビフィズス菌は、赤ちゃんの時に受け継いだ菌が繁殖を繰り返してきたもの。善玉菌の優勢を維持しつつ、豊かな腸内フローラを保つことが、健康には重要だということです。

監 修

Dr Akiko Kobayashi 小林 暁子先生
小林メディカルクリニック東京院長。医学博士。順天堂大学総合診療科での経験を経て、便秘外来・内科・皮膚科・女性外来など全身の不調に対応するクリニックを開業。著書には『免疫力を上げる健美腸ルール』(講談社)などがある。女性雑誌などメディアにも多数出演。

 

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