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メタボが気になる人に!簡単運動がおすすめです

ある時期から「メタボ」という言葉をよく聞くようになりました。この言葉は、メタボリックシンドローム(英: Metabolic syndrome)が語源です。メタボには、肥満の状態をあらわすイメージがありますが「肥満の状態にある人=メタボ」ではありません。

 

メタボリックシンドロームの基準は、おへその高さの腹囲が男性なら85cm、女性なら90cm以上ある内臓脂肪型肥満の状態であること。血圧や血糖、脂質の3つのうち2つ以上の数値が基準値から外れている状態。つまり肥満の状態と高血圧、高血糖、脂質異常を併せ持っていた時に、メタボリックシンドロームと診断されるのです。

 

メタボリックシンドロームに注目が集まったのは、2006年(平成18年)頃で、健康でいるための肥満症対策が関心を集めるようになりました。高血圧や脂質異常は、動脈硬化などの血管の老化を引き起こす可能性があること。内臓脂肪型肥満になると、内臓の機能が落ち心筋梗塞や脳梗塞などの疾患の発症率が高くなることから、メタボを改善しようという意識が高まったのですね。

 

メタボが気になる人は特定健診を受けよう!

毎年、健康保険に加入している40歳から74歳までの人を対象にした「特定健診」が行われています。血圧測定や尿検査、血液検査(血糖、肝機能、脂質)など、特にメタボリックシンドロームに特定した健診で、加入している医療保険者(市区町村または勤務先)を通じて、一年に一回行われています。

 

国民健康保険に加入している場合、健診費用(1人につき7,150円)は、国・県の補助と保険税でまかなわれるため、自己負担額なしで受診できます。勤務先を通じて健診を受ける場合は、一部の金額が自己負担になることもあるようです。

 

メタボ改善のために、激しい運動はしなくてもいい!?

 

食べ過ぎや運動不足などの積み重ねによって起こることが多いメタボリックシンドローム。メタボ予防として「寝る前に食べない」「生活の中でこまめに動くようにする」「自宅でストレッチや運動をする」ことなどが大切だといわれています。

 

メタボ改善の運動と聞くと、激しい運動が必要なのかなと思われるかもしれません。確かに以前は、激しい運動を長時間行うことで脂肪が燃焼され(=食事などでとったカロリーを消費する)やせることができるといわれていました。けれども最近では、息が切れるほどの激しい運動は、糖質の消費には効果があるけれど、脂肪は逆に燃焼しにくくなる(消費しにくい)ことがわかってきたのだそうです。

 

メタボ改善を目指して「中強度」の運動を続けよう!

メタボ改善を目指す時におすすめなのは、中強度の運動です。中強度の運動とは「楽にできるけれどちょっとキツイかな」と感じるような、ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなどの酸素を消費しながら行う有酸素運動のことです。

 

日常生活の中で手軽にできる有酸素運動でおすすめしたいのが、ウォーキングと階段の登り下りをするエクササイズです。実際にメタボと診断されている人、メタボの傾向があると感じている人は、ぜひ実践してみてください。

 

脂肪を燃やすためのウォーキング

 

メタボの原因となる脂肪を燃やす運動のひとつとしておすすめなのは、ウォーキングです。8,000~10,000歩のウォーキングを週に3回ぐらい行うことを目標にします。8,000~10,000歩は、その人の歩幅などのより前後しますが、およその目安では、1時間30分前後、距離にすると5.5~6kmほどになります。

 

いつも電車を利用する人なら一駅手前で降りて歩いたり、買い物に行く時に遠くのお店を利用するなどして、歩数を伸ばすようにしてもいいですね。早歩きでウォーキングするのもおすすめの方法です。姿勢を良くして腕を前後に振り、歩幅をふだんよりも大きくして少し早めのスピードで歩きましょう。一日に歩く歩数を調整して、毎日ウォーキングするのもおすすめですよ。

 

階段エクササイズでメタボ改善!

自宅やマンション、アパート、公園などの階段を登り下りする階段エクササイズも、脂肪燃焼効果が期待できるといわれています。10段分だけを登ったり下りたりする階段を利用した運動をしてみましょう。無理のないペース配分で10分間、10段の階段を繰り返し登り下りします。10分間続けると約40往復ですが、これで約1,000歩分を歩いたことになります。

 

この階段の登り下りは、ウォーキングの2.7倍のエネルギーを消費するのだとか。10分間行うと、20分のウォーキングと同じ程度の運動量になるため、効率的なのです。ウォーキングが苦手、外で運動するのは苦手という人にもできそうです。1日1回10分間、慣れたら無理しない範囲で時間を伸ばしたり、朝と夕方の2回行うのもいいですね。

 

自宅の階段を利用して登り下りを行う時は、スリッパなどは履かないようにします。滑り止めの靴下を履いたり、階段に滑り止めのゴムを貼ったりして、危険がないように工夫してください。

 

踏み台昇降のためのステップ台を利用しても

自宅に階段がないという人は、ステップエクササイズと呼ばれる踏み台昇降のためのステップ台を利用するのもひとつの方法です。踏台昇降用のステップ台は、10cm・15cm・20cmなどのように高さを調節できるのが特徴です。

 

通常の階段の高さは15cmほどですが、最初は10cmまたは15cmの高さから始めるといいでしょう。踏み台昇降の場合も、階段エクササイズと同じように10分間を目安に行い、慣れてきたら時間を伸ばしてみましょう。

 

踏台昇降用のステップ台は、インターネット通販での購入が便利かもしれません。サイズが横60cm縦30cmほどの大きさで、高さは2段階から3段階に調節が可能、本体の重さが2.5kgほどの製品が多いようです。荷体重は100kgが標準。価格は2,000円前後から揃っていますよ。

 

メタボを改善するための簡単な運動を紹介しました。紹介した運動は、自分の体調に合わせて回数や時間などを調整してください。また、運動を行うだけでメタボが改善されるわけではなく、日常的な運動に加えて筋肉を付ける筋トレをする(代謝がよくなります)、食事に気を配ることも忘れないようにしましょう。運動を習慣にして、メタボ改善を目指してくださいね。

 

 

  • この記事を書いた人

starheart

数年前からフリーランスのライターとして仕事をしながら、アジアや沖縄を旅しています。旅先では、市場めぐりや食べ歩きを楽しんだり、自然のある場所に出かけたりすることが多いです。お菓子作りが趣味で、素朴な焼き菓子をよく作ります。生活の中でちょっとした工夫をすることも好きです。

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