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2022 2/14
連載シリーズ フォトグラファー武藤奈緒美の「みる」日々

こんにちは。フォトグラファーのむーちょこと、武藤奈緒美です。

 

このところ、自分が産んでいてもおかしくない年齢の人と仕事でご一緒する機会が増えてきました。喜ばしいことです。年齢も属性も同じような人とばかりつるんでいては世間は広がらない!これからの人たちがどんな価値観を持ってどんな未来を望んでいるのか興味があるし、できることは一緒にやりたい。そして邪魔はしたくない。

 

去年、半年間続いた現場を共にした20代の女性は、その初日が転職して2日目で、会社の先輩に連れられてきていました。突如現場で降ってわいた作業に物怖じしないどころか、臨機応変にのびのびと取り組んでいる姿を見て、そういうふうに振る舞えるのは彼女自身の資質によるのかもしれないけれど、私は若者すごいなしなやかだなと感心することしきりでした。

 

何度目かの現場のとき、そんな彼女と休憩中に漫画の話で盛り上がり、最近読んで面白かったと教えてくれた作品をすぐに読んでみたのは、彼女の価値観や感覚に興味を覚えたからでした。

 

結果、世代の違う私にもその作品はいたく心に響き、どこのシーンでどう感じたかとかそういう突っ込んだ話を彼女としてみたかったのですが、機会を持てないままその案件は予定通り終了となりました。

その漫画の主要人物の一人は35歳の小説家の女性です。彼女は事故死した姉夫婦の娘(15歳)をいきがかりで引き取ります。他者と暮らす免疫のないところにいきなり思春期の姪との暮らしが始まり、それはもうてんやわんやで、否応無しに自分自身とも向き合う羽目に。

そんな中、姪の養育上関わることになった弁護士が、自分は小説を読まない、映画も漫画も・・・と小説家に話します。小説家は「物語を全然必要としない人っていうのもおいでなんですよね しんせんだー」とリアクションします。それに対し弁護士は「物語が『必要』ですか なぜ?」と問い返すくだりがあります。

このシーンを読んで私は、「物語」が必要な人とか必要じゃない人とかという表現そのものに釘付けになりました。端的でなんて申し分ない秀逸な表現なのだろうかと。

 

私は「物語」を必要としてこれまで過ごしてきました。ご多分にもれず子ども時代は空想癖がありましたし、物語世界に没入することに楽しみを見いだす側に昔も今も属しています。

 

去年春から劇作家による「平家物語」のオンライン講座を受けており、原文と現代語訳を交互に読むのがしばらく続いてます。つい先日それに少し飽きたので気分転換したくなり、本棚からある本を取り出しました。折に触れ読み直す物語で、ここに描かれている世界が初めて読んだときから好きで好きでたまらないのです。落ち着きたいとき、自分の軸を戻したいとき・・・どんなときにでもこの物語を読めばたちどころに元に戻るような気がする作品です。

 

今回読み直しながら、ああもしかしたら自分は新しい物語をどんどん取り込んでいきたいわけではないのかもしれない、必要最低限の物語で事足りるのかもしれない、とふと思いました。物語を必要とする側に属しているけれど、どうも常に鮮度の高い物語を追い求めているわけではないようなのです。このことに気づいたら、無性に本棚の整理をしたくなりました。

 

自分にとってこれまでもこれからも必要不可欠な物語は手元に残し、もう手放しても大丈夫な物語はお礼の気持ちとともにリリースする・・・これまでも本の断捨離を試みたことはありますが、境界線が曖昧でちっともはかどりませんでした。気づいた今だからやれることかもしれない。

20代の彼女が教えてくれた漫画のおかげで思わぬ方向に気持ちが向かいました。

次に彼女に逢ったら、漫画の感想をあれこれ交わし、あのシーンで私はこういうことを思い、結果必要な物語というものにたどり着けたんだよと伝えたい。本棚の背表紙たちを見まくってこれからの自分に必要不可欠な物語はどれなのかを考えてみようと思います。

 

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この記事を書いた人

武藤 奈緒美のアバター 武藤 奈緒美

1973年茨城県日立市生まれ。
國學院大學文学部卒業後、スタジオやフリーのアシスタントを経て独立。
広告、書籍、雑誌、パンフレット、web等で活動中。
自然な写真を撮ることが信条です。
ここ10年程で落語などの伝統芸能、着物の撮影を頻繁にやっております。
移動そのものが好きで、その土地その土地の食べ物や文化に関心が強く、声がかかればどこにでも出かけ撮っています。
趣味は読書、落語や演劇鑑賞、歴史探訪。
民俗学や日本の手仕事がここ数年の関心事項です。
撮影を担当した書籍に「柳家喬太郎のヨーロッパ落語道中記」(フィルムアート社)、「さん喬一門本」(秀和システム)、「かぼちゃを塩で煮る」(絵と文 牧野伊三夫 幻冬舎)、「落語家と楽しむ男着物」(河出書房新社)など。[HP むーちょで候。]http://www.mu-cyo.com

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