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米沢にて

2021 9/27
連載シリーズ フォトグラファー武藤奈緒美の「みる」日々

こんにちは。フォトグラファーのむーちょこと、武藤奈緒美です。

9月初旬、米沢に行ってきました。
11月の撮影の下見が目的でしたが、気分はすっかり1泊2日の小旅行。
なにせ米沢です。米沢といえば上杉景勝、直江兼続、前田慶次ゆかりの地。米沢市の観光サイトを見てみたらやはりあった、この御三方の甲冑が見られる場所が!

そしてもう一つ。米沢は絹織物の産地です。私もこの地の織物で仕立てた着物を持っています。その工房をちょっと覗かせてもらえたらなあと思い、ダメもとで下見先の温泉旅館の主人に相談してみたところ、地元繋がりでアポイントをとってもらえました。

米沢を訪れるのは23年ぶりです。その23年前は青春18切符を使って新潟の友人に会いに行き、その道中で米坂線という山形の米沢駅と新潟の坂町駅とを結ぶ路線を知りました。そこでちょっくら米沢まで行ってみようかと思えたのは、作家・隆慶一郎の「一夢庵風流記」とそれを原作にした漫画「花の慶次」が好きだったからです。主人公・前田慶次郎の終焉の地が米沢で俄然興味が湧いたのですが、米坂線から見える景色がこのうえなく素晴らしく、この時の米沢行きは上杉神社にお参りしただけで、景色見たさに坂町にとんぼ帰りしました。

上杉神社そばの蓮池にて

今回の米沢もまずは上杉神社にお参り。城の跡地でもあるので、ここがおそらく要となって街が展開していると思われます。なんと御祭神が上杉謙信。説明書きとそこに描かれた古地図をもとに当時の様子を精一杯想像してみます。さながら脳内プロジェクションマッピング。これがけっこう楽しい。

次に敷地内にある資料館・稽照殿へ。ここで、上杉謙信、上杉景勝、直江兼続の甲冑を拝見し、おおーっ!と心の中で叫ぶ叫ぶ・・・。日本史の授業で、歴史小説で、ドラマや映画で存在を知ったいにしえの人たちがほんとうに実在したんだという感触、そして彼らの生きた時代の先に今があるのだという実感が一気に身体中を駆けめぐりました。
そして居並ぶ甲冑の手前に、存在感を放ちまくる重箱の展示が。千成瓢箪模様ということは・・・豊臣秀吉から贈られた品でありました(千成瓢箪は秀吉の馬印)。ショーケースの周りをぐるぐるめぐって、この目に焼き付けようぞと執拗に見つめたのは言うまでもありません。

何百年も前に拵えたものが今こうして眼前にあるということに毎度心が震えます。もちろんしっかり保管し継承してきた方々の努力の賜物ですが、手仕事なわけです、これらのものたちは。何百年も前の職人の手仕事を今見ることができる。時の経過に耐えうる技術や材料の堅牢度に惚れ惚れしてしまう。こういうとき、「すごい」という言葉以外思い浮かばなくなります。

その後、神社から徒歩圏内の織物工房・よねざわ新田さんへ。私自身ここの織物で作った着物を愛用していることもあり、ずっと制作現場に行ってみたいと思っていたのです。広い庭を見渡せる囲炉裏がある板間で先代さんから米沢の歴史、工房の成り立ちを教えていただきました。

会津から大幅に減封され米沢の地に移ってきた直江兼続が、治水事業や新田開発に努め産業をさかんにし米沢藩の藩政の基礎を築いたこと、書物を愛し書写蒐集にも励み、蔵書の中には国の文化財に指定されたものもあることなどを知り、戦国武将・上杉景勝の参謀としての印象が強かった直江兼続像が大きく膨らみました。

先代に工房を案内していただいているときに、糸や布を扱っているのにちっとも埃っぽいところがなく隅々まで清らかですねと感じたままを伝えたところ、先代は兼続の著した農政書を引き合いに出し、外側を見ればおのずと内側(家庭内)が知れる、というようなことが書いてあるからね、きれいにしておかないと、と微笑まれました。
すごいな兼続、何百年ものちの人の生活の規範になっている。お話を伺わなかったら知れなかった直江兼続という人の生活者としての一面です。

新田さんのところでは紅花を育てそれを染料にして糸を染めることもされています。この紅花そのものが私は好きで、時期になると買ってきては猫の仏壇に飾り、その後はドライにして室内のアクセントにしています。あのオレンジの花から想像がつかないくらいさまざまな色が採れるのを私は新田さんの織物で知りました。
植物染料のみならず化学染料も使うし、手織りも機械織りもする。余りぎれで裂織りもしていて、ほんとうに無駄を出さない。袴地も織っていて、袴を着ける機会のない私でもああなんて美しい、欲しい・・・と思ってしまった。
着物の背景には農業があり、いくつもの工程があり、手仕事があることを新田さんの工房で見せていただきました。頑張って働いて、再び新田さんの織物をお招きしたいという目標もひそかに芽生えました。

新田さんのところをお暇して通りを歩いていくと、違う工房からも機織りの音が響いてきます。それは私の暮らしにはない音で、ここが織物の街であることをおのずと意識します。
今回米沢を再訪して、米沢というのがいにしえの手仕事と今の手仕事が行き交う街なことを新たに知りました。
11月の米沢はどんな空気だろう。そんな想像をしながら撮影の下見、小野川温泉へ。そちらのことは11月以降にでも。

 

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連載シリーズ フォトグラファー武藤奈緒美の「みる」日々
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この記事を書いた人

武藤 奈緒美のアバター 武藤 奈緒美

1973年茨城県日立市生まれ。
國學院大學文学部卒業後、スタジオやフリーのアシスタントを経て独立。
広告、書籍、雑誌、パンフレット、web等で活動中。
自然な写真を撮ることが信条です。
ここ10年程で落語などの伝統芸能、着物の撮影を頻繁にやっております。
移動そのものが好きで、その土地その土地の食べ物や文化に関心が強く、声がかかればどこにでも出かけ撮っています。
趣味は読書、落語や演劇鑑賞、歴史探訪。
民俗学や日本の手仕事がここ数年の関心事項です。
撮影を担当した書籍に「柳家喬太郎のヨーロッパ落語道中記」(フィルムアート社)、「さん喬一門本」(秀和システム)、「かぼちゃを塩で煮る」(絵と文 牧野伊三夫 幻冬舎)、「落語家と楽しむ男着物」(河出書房新社)など。[HP むーちょで候。]http://www.mu-cyo.com

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