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肌寒くなるとなると思い出す。青森県南部町の「鍋の日」に食べた鍋

2021 10/21
連載シリーズ 稀人ハンター川内イオの東奔西走記

皆さん、こんにちは! 常識に捉われないアイデアと行動力で「世界を明るく照らす稀な人」を追いかけている、稀人ハンターの川内です。

 

10月に入ってからもずいぶんと暖かい日が続いていましたが、さすがに最近はだんだんと肌寒くなってきましたね。夏の間は頭の片隅にもないのに、冷え込んでくると突然存在感を増してくる食べ物、それが鍋。湯気を顔に浴び、フーフーと冷まして具材を口に含むあの瞬間、僕の脳内には間違いなく幸福物質が放出されています。

 

ところで皆さん、青森に「鍋条例」を制定している町があるのを知っていますか? 僕はたまたまツイッターで「青森県南部町は、平成24年9月に鍋条例を制定。家族や仲間のコミュニケーションを深めるために、毎月22日に鍋を食べるように推奨」という投稿を見て知りました。

 

検索してみると、南部町のホームページに鍋条例制定の目的について「笑顔あふれる家庭となり子どもの健全育成及び仲間意識を醸成し、町の活性化に寄与する」と大真面目に記してあります。なぜ22日なのかという説明を読んで、脱力しました。

「毎月22日(フーフー言いながら食べることの語呂合わせ)を【鍋の日】と定める」

住民は本当に鍋の日に鍋を囲んでいるのでしょうか? もしそうなら、僕も混ぜてほしい! ということで、僕は今から6年前の11月22日、南部町の方々と鍋をつつき、フーフーする、それだけのために南部町に向かいました。

暗雲立ち込める南部町の夕べ

駅で購入したノートに、「東京からきました!!22日は南部町のナベの日。よかったらまぜて下さい!」と記して、さあ、捜査開始!

 

最初に向かった直売所は、ふくちジャックドセンター。ここは、この日僕が宿泊する町営の宿泊施設アヴァンセふくちに併設されていました。宿には「22日は鍋の日!」とあちこちに書かれていたこともあり、期待感が高まります。

ふくちジャックドセンターでは、近隣の農家のおかあさんがふたり働いていました。「今日、22日は鍋の日って知ってますか?」と質問をすると、「ここでは22日になると『今日は鍋の日です』と放送がかかるから、みんな知ってますよ!」と期待通りの答え。

 

さすが町営施設! 3年間も毎月放送で念を押されていれば、サブリミナル効果で、自然と「22日といえば鍋」となりそう! おかあさんたち、今夜は鍋ですか?

 

「うちは違うねえ」

「うちは昨日、鍋だった」

 

ズコーッ! ずっこけた僕を見て哀れに思ったのか、お母さんふたりがお客さんに「○○さん、今夜、鍋じゃない?」と声をかけてくれました。でも、その時お店にいた全員が、夕食は鍋じゃないと回答。にわかに雲行きが怪しくなってきました。

次に向かったのは、農産物の直売所「名川チェリーセンター」。時刻はすでに17時過ぎで、夕食の時間まで残された時間は短い……。なんとか鍋の具材を買っている人を見つけようと思ったのですが、人もまばら。これはヤバいとレジのおじさんに話しかけて、またズコーッ!

 

「にいちゃん、ちょっと来るのが遅すぎたね。ここらへんの人は、夕飯の買い物はもっと早い時間帯にするんだ」

 

僕は最後のチャンスにかけて、アクセルを踏みました。目指すは、ほのぼの館!

電話から始まる南部町の奇跡

このノートでアピールした

到着したのは17時30分。もう、なりふり構っていられません。僕は、ノートを広げて「どうも~!」と店の扉を開きました。店内には、レジに若い女の子とおかあさん、店の奥にあるストーブにあたっているおとうさん、お客さんも2人。招かれざる珍客に全員が戸惑っている様子でしたが、腹をくくった僕はすべてを説明しました。ここから、南部町の奇跡が始まります。

 

その場にいる人たちの誰も夕飯は鍋ではなく、あからさまにガックリする僕を哀れに思ったのか、レジにいた女の子が「知り合いに聞いてみましょうか?」と言ってくれました。「お願いします!」と頭を下げると、それから怒涛の電話攻勢がスタート。ほのぼの館で待つこと20分、間もなく閉店時間の18時というときに、ついに夕食が鍋という人が見つかったのです。

 

僕を鍋に混ぜてくれたのは、リンゴ、梨をメインにさくらんぼ、プラム、桃などを育てている果物農家のKさん。立派な一軒家のK家に到着すると、家族5人で迎えてくれました。

Kさんの家族、そして南部町の尋常じゃないホスピタリティに胸を熱くしつつ、寄せ鍋をつつきます。具材は白菜、ネギ、えのき、マイタケ、豆腐、イカ、笹かま。塩と酒と出汁で味付けしたさっぱり味。南部町の隣の八戸は、イカの水揚げ日本一。だから、鍋にもイカ! これがまた柔らかくて、だし汁と絡んで旨い!

 

ホクホクしながら食べていたら、今度は「ひっつみ鍋」が登場。ひっつみは青森南部の郷土料理で、練った小麦粉をひきちぎって入れることを“ひっつみ”と表現するそうです。たくさんのネギとひっつみ、そしてサバの缶詰のサバが入っています。このサバ、たんまりと脂がのっていて、鍋に旨みがじゅわーっと染み出ていました。その旨みを十分に吸ったひっつみときたら!

僕は、「旨いっすね!」「やばいっすね!」と連発しながら、なべを堪能した。気づけば、冷ます意味でのフーフーに加えて、食べ過ぎてフーフーしていました。

 

あっという間に時間が過ぎて、気づけば22時に。「楽しかったです。いい夫婦の日にお邪魔しました。本当にありがとうございました!」と挨拶したら、奥さんが「私たちも楽しかったです。ありがとう!」と言ってくれて、リンゴとサバ缶をお土産に持たせてくれました。

 

南部町の11月22日は、心も身体もほっこり温かくなる格別な日として思い出に残っています。調べてみたところ、南部町ではまだまだ「鍋の日」を推している様子。また22日に訪ねたい!

 

稀人ハンターの旅はまだまだ続く――。

 

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この記事を書いた人

川内 イオのアバター 川内 イオ

1979年、千葉生まれ。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンター。新卒で入社した広告代理店を9ヶ月で退職し、03年よりフリーライターに。06年、バルセロナに移住し、ライターをしながらラテンの生活に浸る。10年に帰国後、2誌の編集部を経て再びフリーランスに。現在は稀人ハンターとして多数のメディアに寄稿するほか、イベント企画も手掛ける。
『農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦 (文春新書)』
『BREAK!「今」を突き破る仕事論(双葉社)』等、著書多数。
ホームページ:http://iokawauchi.com/

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