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能を観る

2021 10/11
連載シリーズ フォトグラファー武藤奈緒美の「みる」日々

こんにちは。フォトグラファーのむーちょこと、武藤奈緒美です。

 

先日久しぶりに代々木能舞台にお能の公演を観に行ってきました。

数年前に仕事場近くに能舞台があるのを知り、狂言方人間国宝・野村萬氏めあてに足を運んでみたのが代々木能舞台を訪れた最初でした。

 

それまで行ったことがある能楽堂は完全屋内でしたが、代々木能舞台は屋敷内の中庭に建っているような構造で、屋外舞台です。以前、庭に面した席に座ったら小雨がさっと降りかかり風情を憶えました。

大通りが近い住宅街にあるので、公演中に救急車の音や近隣で窓を開け閉めする音など聞こえてくるのですが、それが不思議と邪魔にならない。お能の世界に引き寄せられている最中だからでしょうし、そもそもそういった現代音に壊されない強度のある芸能だとも言えると思います。

初めて能を観たのは学生時代で、サークルの先輩が金春流の能楽師ということでみんなで観に行ったものの、なんの演目だったのかも記憶にないくらい爆睡しました。眠ってしまったことを正直に先輩に申告したところ、「能は人の眠りを誘うリズムだから眠くなるのは仕方がない」というようなことを言われました。

 

爆睡はしたものの、いったい能ってどういうものなのかと興味を憶え、「能 Noh」(ピエブックス)を購入。英訳付きの本にしたのは、日本の伝統文化を海外の人に伝えるために基本的なことがシンプルにわかりやすく記述されているであろうと考えてのことでした。

 

その頃の私は本を読んで満足してしまったのか、それとも寝てしまいそうだしと観覧料を惜しんだのか失念してしまいましたが、20代はそれきり観ることがなく、次に観たのは30代になってからです。

 

私の師匠がたまたま先輩能楽師の撮影をしたということで、ならばと一緒に先輩の主催公演を観に行きました。そのとき師匠から教わったのは、能における基本的なストーリー展開です。

この世に想いを残した者(死者)がそれを生者に吐露し、舞うことでその想いを昇華させ帰っていく。もちろん全部がそれに該当するわけではないけれど、その基本を押さえておけば観ているうちにわかるようになるから、という解説でしたが、なるほどたしかにそこを押さえたらぐんと観やすくなり、眠りに引っ張られることが減りました(皆無ではないのがかなしいところです)。

室町時代の人たちは能を観て涙するなどしたわけで、時代を超え能を通し彼らと同調してみたいという願望があります。

同じ日本語でも発音とか言葉の使い方はうんと変化しているでしょうが、何百年もの長い年月受け継がれてきた芸能ですから、描かれているものの中に今と昔で通い合うものがあるに違いない。そこを感じ取れるようになりたい。

 

40代になって、kids伝統芸能体験という撮影現場に出会います。

子どもたちがそれぞれの芸能の実演家に稽古をつけてもらい公演をするその過程に撮影で入ることになり、能の舞台裏も垣間見ました。撮影しながらも、稽古をつけてもらう彼らがどうにも羨ましくてしようがないのです。観て理解できるようになりたい一方で、自らの身体で能の世界を体感してみたくもある。稽古の現場を見たがゆえに出てきた気持ちです。

「能」というと「幽玄」という言葉が関連してよく出てきますが、その「幽玄」というのはどういう心持ちで演じて生まれてくる世界なのだろう。どういう心持ちで死者の言葉を語ったり受け取ったりするのだろう。そういうところも気になり出し、演者の方のお話を伺ってみたくもなります。

 

もともとその人が何を思いそれを為したかがむしょうに気になる性分で、気持ちがどのように作用しておもてに表れるか、あるいは表れないのかに興味を憶えるのですが、それは目の前に見えているものを撮る仕事をしているからかもしれません。

本来見えないはずのもの(死者)が現れ、気持ちを吐露し、舞うという見える形で気持ちを表現し去ってゆく。こう書いてみたら、ますます能のことが知りたくなってきました。

(写真は全てkids伝統芸能体験の稽古やリハーサルの様子を撮ったものです)

 

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この記事を書いた人

武藤 奈緒美のアバター 武藤 奈緒美

1973年茨城県日立市生まれ。
國學院大學文学部卒業後、スタジオやフリーのアシスタントを経て独立。
広告、書籍、雑誌、パンフレット、web等で活動中。
自然な写真を撮ることが信条です。
ここ10年程で落語などの伝統芸能、着物の撮影を頻繁にやっております。
移動そのものが好きで、その土地その土地の食べ物や文化に関心が強く、声がかかればどこにでも出かけ撮っています。
趣味は読書、落語や演劇鑑賞、歴史探訪。
民俗学や日本の手仕事がここ数年の関心事項です。
撮影を担当した書籍に「柳家喬太郎のヨーロッパ落語道中記」(フィルムアート社)、「さん喬一門本」(秀和システム)、「かぼちゃを塩で煮る」(絵と文 牧野伊三夫 幻冬舎)、「落語家と楽しむ男着物」(河出書房新社)など。[HP むーちょで候。]http://www.mu-cyo.com

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